作者コメント
  かつての原っぱは都の再開発事業により高層マンション群に変貌していることは知っていた。しかしである。昔の面影は跡形もない。 マンション群の中の公園で遊ぶ子供達が今、あの古き街で、広大な原っぱで遊ぶことが出来たならどれほど贅沢なことだろうと思うのは私だけだろうか。 
プロフィール      
 東京の街をママチャリで走り回る、街をさまざまな視点から見て回るオジサンチャリンコ爆走族。
 現在、「ママチャリで走る東京(仮題)」を構想、執筆中。
                 
 第6回  これで大丈夫? (豊島区・池袋)

 普段街中を自転車で走っていると、いろいろなことが目につきます。特に自転車関 連だと、新しくかっこいい自転車が颯爽と走り(乗っているのが若い女の子だったり して悔しい)、またサイクルショップには目玉が飛び出るように高い自転車が置いて あったりして、まあそれらは楽しい部類に入るんですが。
 
                 
 第5回  「銀杏」・東京あちらこちら 

 本格的な冬の訪れを前に、東京のイチョウの葉は黄金色に輝いている。クルクルと、あるいはヒラヒラと舞い落ちるイチョウの葉は、失われゆく秋の最後の抗いだろ うか。  
 そんな中、子供と近所の公園に散歩に行った。
 
                 
 第4回  瞳 ・ 練馬区大泉学園町

 彼女はゆっくりと振り向いた。そして、私達は目が合った。彼女の絡みつくような視線が私の足を止めた。「まさか、本当に?」、そんな私の驚きを振り払うようににっこり微笑む(と見えた)彼女。「こんな所で会えるとは思わなかった」、私は一人でそっとつぶやいた。幾分やつれ加減の顔つき。苦労したんだろうか。彼女は食事の最中だった。
 

 第3回  葛飾に巨鯉を見た ・ 葛飾区東立石

 埼玉県東部から東京に入り、京成線青砥駅と京成立石駅の間を流れる中川は、そのすぐ下流で二手に分かれる。一方は治水対策として造られた新中川(中川放水路)である。この川、河川敷での違法菜園問題で昨今新聞紙上を賑わせている。その後どうなっているのかはいずれ行ってみることとして、今回はもう一方の川、中川である。

   
 第2回  光と影 ・ 池上本門寺

 加藤清正が寄進したという96段の石段を登りきり仁王門を潜ると、壮大な「大堂」が眼前に迫る。開祖日蓮の廟所として知られる名刹・本門寺である。右手に進むと墓域の中に五重塔が静かにたたずんでいる。

   
 第1回  消えた街 ・ 足立区南千住

 今から15〜6年前であろうか、墨田川沿いで奇妙な風景を見た。隅田川が東京湾に向かって大きく湾曲する荒川区南千住八丁目、JR南千住駅裏の貨物駅のさらに裏手である。なにしろ見渡す限り一面の草ッパラなのだ(以前は大日本紡績の工場跡地であった。